やる気の3原則

先日の仕事帰り、5月頃に楽天koboを興味本位で使ってみた時に何気なくダウンロードしたアソシエを読んでいました。

ふと目に飛び込んできたのは、

「やる気とはなくせるものではない」という

小見出しです。

スタンフォード大学の心理学者、ケリー•マクゴニガル氏の連載記事の1つ、

「モチベーション(やる気)をどう高めるか」の冒頭部分でした。

今回はその記事についてご紹介します。

日経ビジネス『アソシエ』2016年5月号)

 

その記事によると、常に人は強い意欲・やる気を持っているとのこと。

やる気がない様に見えるのは、自分が持っている強い意欲・やる気を満足させる具体的な方法を見つけられないだけだとケリー•マクゴニガル氏は書いています。

 

以前読んだ、マーティ・O・レイニー著の『内向型を強みにする』という本では、内向型の人は自分自身の中にエネルギー源を持っていて、ひとりの時間によってエネルギーチャージができ、自分の中からモチベーションを高めることが出来る一方、外向型の人は、外からの刺激を受け、その刺激によってエネルギーチャージができ、他者からの刺激によってモチベーションを高めることが出来ると書かれていました。

とはいえ外向型でも、外から刺激さえあればどんなものでもモチベーションを高めることが出来るかといわれれば、そういう訳でもありません。

では他にどういった要素が必要か?

その答えが今回のアソシエの記事にありました。

 

マクゴニガル氏によると、すべての人が持っているやる気(モチベーション)は、関係性/自主性/熟練の3つ。

関係性:他者やコミュニティー、大切にしている大きな目的•目標とのつながりを感じること。

自主性:人生の質を左右する様な行動や選択を自由にとれること。自分の意志で取った行動や選択が、大切にしていることと一致していれば、目標を達成する助けになる。

熟練:取り組んでいることに対する能力があり、貢献できることが自分でも分かっていて、個人的に満足できる様な上達や学びがあること。

 

その3つを自分自身で意味付けられるとやる気を満足させられ、良い方向へ進むことが出来るという。

さらに、やる気を満足させる方法として、ジョブクラフティングをすると良いとのこと。

 

確かに上記3要素のどれか一つでも満たすことが出来ればモチベーションが高まり、更にその3要素を満たされることで自然とジョブクラフティングも出来るようになるのではないかと感じました。

ひとまず3要素を意識し、他の人もこの3要素でモチベーションを高めることが出来るのか、検証出来ればと思います。

 

村井

社外コミュニティのすすめ

 

こんにちは! 人材研究所、新入社員の小野です。

今回は社外コミュニティのすすめについて、

ストレスや悩みの対処法という観点から書こうと思います。

 

新入社員、というより社会人にとって、ストレスや悩みは必ず付いて回るものだと思います。

 

もちろんストレスや悩みは、良くも悪くも成長のために必要な要素ですが、

パンクしてしまっては元も子もないので、適度に発散したり、

ストレスの原因を取り除く事が必要です。

 

発散方法としては同年代と騒いだり、

パートナーとゆるりと時間を過ごしたり等は、

一時的な発散にはなるかもしれませんが、

それはあくまで対処療法に過ぎず、根本的な解決になりません。

 

ストレスに強い人ならば、対処療法を用いてストレスと共生していく術を

身につけられるかもしれませんが、根本的な問題を解決するのではなく、

回避する方ばかりを選択してしまうと、今後の成長を止めてしまう可能性もあります。

 

ストレスを感じるならば、その原因を解決していく努力は必須と言えるでしょう。

ただ、新入社員にとって職場で感じるストレスを解決するというのはなかなかに

ハードルが高い場合が殆どです。

 

そこでオススメなのが、経験値のある社外の方々に解決法について一旦

相談するというやり方です。(コンプライアンスには気をつけましょう)

 

新入社員が思いつめてしまう様な悩みでも、

社会人の先輩にとっては笑ってしまうくらいに小さく、

簡単なものである事が多々ありますし、客観的視点ならではの

アドバイスがいただける事もあります。

 

もちろん、事情がわかっている社内の先輩、同僚

にいつでも相談できる環境があれば、直接そこにいくのが1番早いです。

 

しかし、冒頭の繰り返しになりますがハードルの高さに躊躇って思い詰めて。。。

となるのは危険なので、イージーな段階は作っておいた方がいいでしょう。

 

さて、そんな経験値のある社外の方と仲良くなる方法ですが、

この方法はいくらでもあるのが、現代の若者の喜べる所です。

 

すこしネットで検索するだけでも、勉強会や大学の同窓会を初めとし、、

社会で活躍するビジネス人とお会いする手段はいくらでもあります。

 

セーフティネットという言葉もありますが、いざという時に利害関係なく

客観的に相談できる人がいるのはとても大事だと思います。

 

それに、後々効いてくる副産物としても、社内だけではなく様々な人生の

先輩達とお会いできるコミュニティというのはとても貴重です。

 

遊んでばかりの新人な僕ですが、たまには成長につながる

コミュニティにも参加してみようかと思います。

 

 

 

”常識”を考える  ー集団の中で生きることー

安藤です。

 

しばしば新入社員研修やビジネスセミナー等で使われるメラビアンの法則というものをご存知ですか?

 

この「メラビアンの法則」が新入社員研修やビジネスセミナー等で使われるとき、担当者からはよくこういわれます。

 

メラビアンの法則に基づくと人の印象を決定づける要素は見た目が半分。次に声のトーンや話し方が4割で、話す内容は1割にも満たない。だから、話の内容よりもパッと見や話し方がもっとも大切なのだ” 

 

というものです。


しかし実はこれはいわば俗流解釈であり、アルバート・メラビアンが自身の実験に基づいて1971年に提唱した解釈とは異なるものなのです。

 

メラビアンが行った詳しい実験についてはここでは割愛しますが、この実験とその解釈を要約すると

 

あからさまに怒っている表情で”怒ってないよ”と言った時のように
同時に発せられる矛盾したメッセージ(怒っている顔と「怒ってない」という言葉)を受け取ると、半分以上の人がその印象を見た目によって決めるというものです。


あからさまに不機嫌な顔をしている人に「…なんか怒ってる?」ときくと「全然怒ってないし」と答える。

「…。いやいや、絶対怒ってるでしょ!笑」と思うやつです。


このように、「メラビアンの法則」は世間に流布している解釈と本来の解釈には大きな相違があるのですが、確かに第一印象は非常に大切で、清潔感や明るい雰囲気はビジネスに不可欠な要素だと思います。

 

しかし、今回問題としてあげたいことは、こういった異なる解釈が平気で世間に流布していること。


そして多くの優れた大人たちが誤解したまま新入社員やセミナー受講者に教えていることです。

 

今回は俗流解釈そのものも間違っているとは思わず、ある意味大切であると思えることでしたが

 

これが仮に”特定の他者や組織、文化を批判する”ような極論的な解釈であったらすごく怖いですね。

 

これに関連したことに「アビリーンのパラドックスという集団心理があります。

 

ある集団に属する人々が集団の嗜好=全員の意思だと思い込み、
本当は誰も望んでいないにも関わらず誤った結論や行動を起こしてしまうことを示しています。

 

”事なかれ主義”が多いとされる日本人には特にこの心理が働きそうです。

 

「多勢に無勢」ではなく、広く当然だと信じられていることに”こそ”注意を向けて見てみることが今、インターネットの情報の海で生きる私たちに求められる力かもしれません。

 

安藤

農業の変革期

本日(8/5)の日経新聞では、「農業女子」についての記事が載っていました。

 

農業女子とは言うものの、実際そんなに数はいないだろう…と思っていたのですが、

なんと、農林水産省によると2005年から2015年で農業従事者における女性比率は2倍以上に増え、4.5%となっているそう。

農林水産省の「農業労働力に関する統計」での実数で見ても、

新規就農者は増えているようです。

(参照:農林水産省の「農業労働力に関する統計」http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html

 

調べてみて初めて知ったのですが、農林水産省主導の「農業女子プロジェクト」なるものが平成25年に発足していたのですね!

そして、幅広い企業が農業女子市場に参入し、農業女子むけ新製品の開発や

農場×女子で新たに生み出されたアイデアを形にしたギフトやメニューの開発に取り組まれています。

参照:「農業女子PJ」 http://nougyoujoshi.jp/index.html

 

農業と言えば、「テレファーム」というものも最近気になっています。

テレファームとは、ユーザーは農作物育成シミュレーションをゲーム感覚で行い、それが遠隔地にある実際の農場と連動し、ゲームで収穫された作物が実際に手元に届くという仕組みです。

いまではレテファームを提供している会社は複数あるようです。

こういったテレファームにより、農村地域への関心を喚起したり、ゲーム利用料による農業従事者の収入増などを見込んでおり、農業従事者のネックとなっている課題解決を図っているとのこと。

参考:総務省「四国のICT十目の取り組み事例2015年」http://www.soumu.go.jp/soutsu/shikoku/ict-jirei/chuumoku34.html

 

野菜などを買う時にはできるだけ地産地消を意識したり、日本産のものを選ぶようにはするものの、その作物の作り手が減っていることへの危機意識はもちづらいのが現状です。

「農業女子PJ」や「テレファーム」は、今ある課題に前向きに、面白く取り組みを進める事例だと感じました!

 

村井

大学3年の妹からの人生初相談が「就活相談」だったことに驚愕したアニキの話

こんにちは。人材研究所の芳賀です。

 

先日、いつもお世話になっている方に桃をいただきました。

この年になって、ようやく桃の美味しい「熟れ加減」を会得できた気がして、自分の人としての成長を勝手に喜んだ出来事でした。

 

そんな私も今年の5月で23歳になりました。私には2歳年下の妹がいて、彼女は21歳の大学3年生になりました。本当に大きくなったなぁ…。アニキにとって「妹」という存在は、いつになっても可愛いものです。

私の妹は少しシャイなところがあり、今まで私に何か相談をしてくれたり、頼ってくれたりすることはあまりなく、いつもどこか冷ややかな目で、私を見ていました。つまり、アニキからの「一方通行な愛」状態です。

 

しかし、社会人になって2ヶ月ほどが経過したある日、妹からの「お兄ちゃん、助けて!」は突然やってきました。

「お、なんだなんだ?あ、彼氏の紹介か!?そうだな。間違いない(確信)。でも、変なヤツだったらどうしよう…嗚呼。。」

そんな妄想をふくらませながらケータイを開くと、そこには

 

 

『ねぇ。就活ってどうすればいいの?なんかよくわからないけど、みんな「インターン行かなきゃ」とか「資格とらなきゃ」とか、急に言い出して…。インターンって行かなきゃいけないの?資格って何もないとやばいの?』

 

 

と書かれていました。

 

アニキへの初めての相談事が、「就活」だと…?

アニキの私は、とても悲しくなりました。

 

「就活」にとらわれる貴重な青春時代の時間って…。しかも、「攻略テクニック」みたいなことについて、なんでそんなに悩んでしまうのだろうか。

 周りの大人からどのようにインプットされているのかを尋ねると

 

 

「就活めっちゃ大変だって聞いた。社会人もこわい人たちばっかりだって聞いた…」

 

 

それ、聞いた話じゃなくてイメージだろ…とも思いましたが

事実として、大学生がこう感じてしまっている現状を知り、衝撃を受けました。

 

妹も含め、大学生の方々にこれだけは伝えたいです。

世の中には、色々と教えてくれたり、助けてくれたり、相談にのってくれる大人の人たちが意外とたくさんいます。

実際、私が大学生の時、周りにはそんな大人の方々が沢山いました。そして、本当に助けていただきました。

 

就活のことや、仕事のことなんて知らなくて当然です。採用関係の会社に勤める私だって、今でも勉強の毎日です。

大人の人も、大学生と話すときは緊張していますし、「社会人っぽい感じ」を出そうと、少し頑張っちゃったりもしています。

だから、ちょっと勇気を出して、社会人をこわいと思わず、どんどん聞いたり、質問したりしてみてください。

 

少なくとも、弊社の社員は誰でもいつでもウェルカムです。

私も(参考になるかは別として)なんでも話しますので、気軽に聞いて下さいね。

コミュニケーションコスト

こんにちは。

ブログ更新をサボっていた新入社員の小野です。

反省してます。文章を書くことの難しさに唸っております。

 

さて、組織に身を置く人間として当たり前の事ですが、

僕は常々組織の居心地の良さについて考えています。

(居心地の良さ=生産性につながるという訳ではないのが難しい所ですが)

 

そこで今回は、組織の居心地の悪さの原因としてよく挙げられる

コミュニケーションコストについて書こうと思います!

 

「コミュニケーションコスト」

まずこの単語、聞いたことはありますでしょうか?

文字通り、コミュニケーションにかかるコストの事であり、

「なんとなく意見を言いにくいなあ」という空気を感じるのならば、

それはコミュニケーションコストが高い状態と言えます。

 

コミュニケーションコストを高める原因としては、個人の特徴や

、メンバーの関係性、組織の制度と様々です。

個人の特徴でいうと 

1 いつもイライラしている、攻撃的な人

2 前提となる情報量が少ない人

3 礼儀を"必要以上に"気にしなければならない人

 

この様な人は、いわゆるコミュニケーションコストのかかる人です。

1の人には話しかけること自体大変です。

最低限の必要事項は伝えても、フィードバックや相談等を積極的に行なう人は少なくなるでしょうし、こういう人がいると組織内でのアイディアも出にくくなるでしょう。

 

2の人には物事を理解してもらうのに苦労します。

同じプロジェクトを進めているはずなのに何故か必要な情報にキャッチアップ出来ていないなど。。。

余談ですが、このような人は、理解や工夫が必要な仕事よりも、こなし作業ばかりまわされるケースもあり、どんどん情報量にギャップがでてしまい、いわゆる【組織にただ乗りする人間】となってしまう危険性もあります。

 

3の人には物事を伝える事ではなく、配慮の方に苦労します。 

最低限の礼儀は常に必要ですが、場合によっては割愛していいものも多々あると思います。例えばメールではなくチャットを使ったりといった感じですね。

 

上記のような、コミュニケーションコストのかかる人間が多くいると、

組織内での発言がし辛づらくなったり、メンバーの温度感のギャップが拡大したり

と、組織内に良い空気は生まれにくくなります。

 

  • 話しかけづらい人がいない(発言しやすい)
  • 皆が情報を共有している
  • 合理的な情報伝達手段を好む

 

 

この様なコミュニケーションコストの掛からない組織の

状態は、少なくとも個々人にとって居心地の良い状態です。

  

それでは、コミュニケーションコストを無くしていくにはどうすればいいのか。

様々な方法がありますが、僕個人としては、コミュニケーションを多く取り、

相互理解に基づく信頼を築く事が第一だと思います。

 

ここで言う相互理解に基づく信頼とは、全員が同じ規則、

型にはめてコミュニケーションを取ると言う手段ではなく、

お互いにお互いの特徴や性質を正しく理解し、受け入れるという事です。 

 

例えば、ただ単にいつもイライラしているだけの人は、完全にただの嫌な奴ですが、その人はもしかすると、誰よりも組織の現状に危機感をもっているからこそ、イライラしてしまっているのかもしれませんし、何か理由があるのか、一度聞いてみるのがいいのかもしれません。

 

同じ会社にいる以上、出来る限りは、「あいつは無能だから」「あいつには言っても分からないから」といったように、【できるだけ関わりたくない】という関係を作るのではなく、

【あいつとはこう関われば良い】という方法(コミュニケーションコストのかからない方法)を模索する努力をするべきでしょう。 

 

 組織に馴れ合いを求めるのはいかがなものかと言う議論もありますし、

コミュニケーションコストの掛かる人と如何にコミュニケーションをとる

かも必要な技術ですが、組織に属している以上、

コミュニケーションコストについて深く考えるべき所は、誰にでもあると思います。

 

僕の場合は、コミュニケーションコスト以前に勉強しなければいけない事

だらけなのですが、これから組織開発を学んでいく上で、この視点は大事に

していこうと思います。

「料理」を通してチームを作る

ダイバーシティの重要性が叫ばれている昨今において、チームの力動性に着目した研修は多い。

チームビルディングによって職場は効率性を上げるだけでなくイノベーションも手に入れ、より洗練された革新的なサービス・商品が社会に還元されていく。

それを日々実感するくらい「個」よりも「多」の力は大きいと思う。

 

しかし、エイミー・C・エドモンドソン(「チームが機能するとはどういうことか」, 2014)が述べるような今日の流動的な環境でよりよいチームを作るためにまず欠かせないのは、なによりチームビルディングをするための「土台作り」だろう。

すなわち組織をよりよくするための発言や主張を促し、積極的に引き出そうとする心理的に安全な場所だ。

 

この「土台」を固めるためにはまず利害関係に影響を受けない場を提供する必要がある。

 

その一つとして挙げられるのが「料理」だ。

「料理を完成する」という1つのプロジェクトに向かって、個人ではなくチームでよりよいものを作る努力をする。

 

今回は先日ご紹介した台湾のご当地グルメ魯肉飯(ルーローハン)のレシピを例にとって料理でチームの結束を高めるまでのフローとポイントをご紹介する。

 

まずプロジェクトとは本来期限が決められているものを指すので、料理の完成までに制限時間を設ける(材料や器具の完成から料理がテーブルにサーブされるまで3時間とするなど)。

 

1. ブレーンストーミングで必要な工程、必要な材料、道具を洗い出す。

ここでは米を研ぐ・肉を焼くなどの欠かせない工程に加え、「短時間で本場で何時間も煮込んだようなとろみと深みを出すにはどうすればよいか?」というような課題を解決するために片栗粉をまぶした玉ねぎを揚げ、煮込みの最後に加えるといったイノベーション的発見(裏ワザともいえる)も含まれる。

 

2. 次にWBSを設定し、最終成果物を反映する。

WBSとはWork Breakdown Structure(作業分解図)のことで

一つ一つの具体的な作業工程に期限と最終的に得られる成果物を設定する。

今回は

・30分間で近所の雑貨店で必要な鍋・玉杓子を購入する(最終成果物:鍋・玉杓子等)

・20分間で高粱酒等材料を調達する(最終成果物:高粱酒・豚バラブロック等)

・30分間で米の炊く、フライドオニオンを作成する(最終成果物:炊けた米等)など。

また1つの料理をできるだけ早く完成するには、可能な限り複数の工程を同時に進行させる必要もあるため各チームメンバーを個別にアサインするのも重要である

(米を炊いている間に、フライドオニオンを作り、鍋で肉を炒め水を加えて具材を煮込むなど)。

 

3. 実際に作業工程を進める

チームでプロジェクトを回すにあたって、プロジェクトマネージャーの役割を立て、設定した時間内で工程を終えられているかチェックを行う。

 

4. 省察を繰り返す

これは、

・作業工程での省察(煮込むのに必要な水が足らないので、新たに加えるなど)

・作業工程での省察(本来同時進行でできるはずの「米を炊く」のと「具材の煮込み」を行っていなかったため、米を炊いている間に具材が冷めてしまったなど)

が含まれる。

 

こうした一連のプロジェクトを効率的に回すためには、チームメンバーの自由な発言を受け入れ、またメンバーをそれぞれが得意とする分野にアサインする必要もある。

(料理を不得手とする人は買い出しを、包丁さばきが得意な人は具材を切ることを、どんな見栄えがよいかに知識が豊富な人は盛り付けを担当するといったように)

 

「料理を完成する」というプロジェクトを通して、チーム内で相互理解が生まれ、個を尊重したふるまいができ、集団としての組織力が向上する。

 

まとめると

 

1. 私たち全員が関わっている食事に関連している。

-食事をしたことのない人はいないし、誰しも食べ物に好き嫌いがあるくらい全員が一様に興味がある。

 

2. 利害関係に影響を受けず心理的な安全が保障されている。

-本来の仕事から距離を置いたものなので、発言しやすい環境である。

 

3. 適材適所を踏まえた人材配置ができる。

-全員が必要な工程をイメージしやすく、各作業に対して得手不得手がわかりやすい。

これら3つの点から「料理」は非常に適していると思われる。

 

職場のチームビルディングに苦慮している組織は、「料理」を研修の1つとして活用してみるのもよいかもしれない。

 

安藤