音楽をビジネスに活かす ~いまどんな音楽を聴きたいですか?~
安藤です。
突然ですが、この記事を見ている皆さんは今、なにか音楽を聴いていますか?
ビートルズを流している、ショパンを聴いている。
はたまた今は何も聴きたくないので聴いていない人もいるでしょう。
でも一つ言えるのは音楽そのものが嫌いな人って、そうそういないですよね。
では、次の質問です。
今、どんな気分ですか?
いい天気で楽しい気分、仕事がうまくいかなくて悲しい気分、リラックスしている。
そわそわして落ち着かない人もきっといますね。
この今、みなさんが感じている気分と聴きたい(もしくは聴いている)音楽、何か関係があるんでしょうか?
今日はそこを考えてみたいと思います。
○リズムと気分の関係
音楽はその構成要素としてリズム、メロディー、ハーモニーの3つから成っていますが、今回はリズムに着目してこの関係を見てみます。
こういった音楽には様々なジャンルがありますがそれはこの3つの構成要素の違いを示しています(ジャンル=ロック・ポップス・ジャズ・クラシック等)。
どんなジャンルが好きかは個人の志向が顕著に表れる部分ですね。
ノリノリ、いわゆる気分上々の時はリズムの速い音楽(ロック・パンク・ヘビーメタル)を聞きたくなることが多くありませんか?
ライブに行って思いっきり音楽にノったり、部屋で大音量でガンガンかけたり。
いわゆる心拍数が高い状態です。
反対にクラシックを聴きたいのはどんな気分の時でしょう?
ゆっくりしたい時、リラックスしたい時など、心を落ち着けるためにコンサートに行きませんか?
「クラシックコンサートに行くとすぐ眠くなってしまう」というのもリラックスしている証拠ですよね。(反対にヘビーメタルのライブにいって寝ている人は見たことがありません笑)
○これってどうゆうこと?
私たちがよく聴く楽曲のほとんどは”8ビート”というリズムから構成されています。
この8ビートは心臓の鼓動と相関があるとされ、ゆえに私たちは聴いている曲が心拍数と同期している時(もしくは近い時)、心地よさを感じるそうです。このように音楽のリズムと気分には相関関係があるようです。
また、世界中の楽曲の中で8ビートに基づいているリズムで構成されている楽曲は
8万曲以上あるといわれています。
これだけ多くの楽曲が8ビートからなっているとすれば、私たちが感じるその時の気分(心拍数)にぴったりと合う曲があるのもうなずけます。
○実験をしてみよう!
では、本当に音楽のリズムと気分は関係があるのか。
これを検証するためにある実験をしてみましょう。
用意するのは、今聴きたい楽曲が入った音楽プレーヤーだけ。
まず曲を聴きながら、その曲に合わせてリズムをとってみます。
次に自分の首や手首の動脈に手を当て心拍数に合わせて手を叩いてみましょう。
心拍数と曲のテンポは似ていませんでしたか?
ちなみに心拍数や曲のテンポは60bpm(Beats Per Minute)つまり1分間に60回と示されます。
人間の心拍数は一般男性の正常値が60bpm~100bpmであるのに対し、曲のテンポは30bpm~300bpmくらいまで存在するので完全に同期するのは厳しいです。
ただ、私の主観では私たちが普段聞いている曲は120bpm程度のものが非常に多い気がします。
これは心拍数の平均値に近いですね。聴き疲れしにくい曲、といってもよいかもしれません。
また心拍数は加齢に伴って低下していきますが(高齢者:60-80bpm、乳幼児:100-140bpm)、ロックやパンクなど激しめのライブに若者が多い、のもこの理由からかもしれません。
○まとめ
いかかでしたか?
今日は自分が普段何気なく聴いている音楽と気分との関係についてお話ししました。
実は、この理論に基づけば、ある程度、人の気分を操作できるかもしれません。
これを活用してセミナーやイベントなどで盛り上がってほしい時はアップテンポでノリノリの曲を流す。
反対に落ち着いて受講してほしい場合はクラシックを流す。
などといったように受講者や参加者の気分に作用し変化させることができるかもしれません。
名演説・名プレゼンに音楽がしばしば用いられているのもこれを活用しているからでしょう。
そういえば音楽を構成する要素として一つ忘れていたものがありました。
それは歌詞です。
すべての曲に歌詞が存在するわけではありませんが
歌詞は音楽が持つ力、
・聴いている人の気持ちに寄り添う
・ストレスを解消させる
・生活を豊かにする
これらすべてに大きな影響を与えています。
この歌詞の力について詳しくはまたの機会にしましょう。
忙しい日々の生活の中で、ストレス解消ツールとしての役割を持つ音楽。
また気分を意図的に変化させ、ビジネスにおいても利用可能性がある音楽。
明日聴く音楽はどんな気分で聴いているでしょうか?
安藤