1万時間の使い方の検討

何事も、一流になるには1万時間の努力が必要だといわれる、

“1万時間の法則”

 

『天才!成功する人々の法則』にてマルコム・グラッドウェルが提唱したところから広まったようです。

1万時間というと、1か月20営業日として

 10,000時間÷(8時間/日×20日/月×12か月)≒5.2年⇒5年3か月弱となります。

 

上記の本で登場するビル・ゲイツも、中学2年生から大学まで

日夜8時間以上プログラムの開発にのめりこんでいたようです。

 

何か特定の分野で専門性を磨くには一定の時間をそれに費やす必要があるということで、

その目安が約1万時間ということには納得がいきます。

なので、これだけを聞けば、がむしゃらに毎日長時間働く

(もしくは上達したい物事に力を注ぐ)ことで早く一人前になれるのでは!?

と思ってしまいます。(私は思ってしまいました…。)

 

しかし、はたして

1万時間かけるだけで一流になれるのでしょうか?

 

それには、下記3点の注意点があります。

ダニエル・コールマンは『フォーカス』の中で、単に1万時間費やすだけではなく、その時間に集中して行うことが重要だと言っています。

また、間違った方法を繰り返し行っていても意味がないので、正しい方法を身につけられる環境を作ること。

 

また、グレッグ・マキューンは『エッセンシャル思考法』の中で、1万時間の法則の研究結果のうち、結論の陰になりあまり取り上げられていない

睡眠の重要性について言及しています。

 

本書に登場する、ある一流のバイオリニストは1日平均8.6時間の睡眠をとるそう。

「良質な眠りが大きな競争優位性を生む」ということも、

ダニエル・コールマン同様1万時間の密度を濃くするための注意点です。

人間は睡眠中に、日中にインプットした内容を頭の中で再構築しているため、

整理して記憶にとどめるには睡眠が不可欠なのだそう。

 

つまり、1万時間という目安をいかに効果的ないしは効率的に使い、

いわゆる一流と呼ばれるような、専門分野に特化した能力を身につけるかは

1万時間の努力、そしてその時間への集中と、インプットしたことを脳の中で再構築するための睡眠が必要ということです。

 

….今後の時間の使い方が変わってきそうですね。

村井